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         高血圧症
        Hypertension
  

 2019年に引き、2025年に6年ぶりとなる新しい高血圧管理・治療診療ガイドライン2025(JSH 2025が,改訂されました。主な変更点は、高血圧の新しい基準、高齢者の高血圧の基準値を「ADL」を重視し個別に検討するなどです。






 ■ 高血圧症とは                    


 ● 高血圧症は,脳心血管病(脳卒中や心筋梗塞など)死亡の最大要因とされています.血圧120/80mmHgを超えると,脳心血管病,慢性腎臓病などに羅患し,死亡リスクも高くなります.実際に脳心血管病死亡の約50%が,120/80mmHgを超える血圧高値に起因すると推定されています. とくに収縮期血圧は,脳心血管病リスクをより強く予測し,他の危険因子の合併により,リスクはさらに高くなります.



 ■ 血圧の測定・評価について             

【 血圧の測定および評価の方法 】
高血圧治療ガイドラインが,2019年に引き続き改訂されました。


・家庭血圧測定には,上腕カフ血圧計を用います.

・原則2回測定し,その平均値をその機会の血圧値
 として用います.


1回のみ測定した場合は,その値を血圧値として
 用います.


・朝,晩それぞれの測定値7日間(少なくとも5日間)の
 平均値を用い評価します.



【 高血圧の診断 】


          


         成人における血圧値の分類「JSH2019」


分類

診察室血圧(Hg) 家庭血圧(Hg)
収縮期血圧    拡張期血圧  収縮期血圧    拡張期血圧

正常血圧

119 かつ 79 115 かつ 75

正常高値血圧

120-129 かつ <79 115-124 かつ <75
高値血圧 130-139 かつ/または 80-89 125-134 かつ/または 75-84
Ⅰ度高血圧 140-159 かつ/または 90-99 135-144 かつ/または 85-89
Ⅱ度高血圧 160-179 かつ/または 100-109 145-159 かつ/または 90-99
Ⅲ度高血圧 180 かつ/または 110 160- かつ/または 100-

(孤立性)収縮期血圧

140

かつ 90

135-

かつ 85



【 血圧の変動について 】


 
 家庭血圧


 ・診察室血圧と家庭血圧に相違がある場合,家庭血圧による診断を優先します.

   エビデンスの強さ・推奨度  A B-1 C D


 早朝高血圧


 ・アルコール,喫煙,寒冷,起立性高血圧などが原因.
 



 夜間高血圧


 ・心不全,腎不全,自律神経障害,糖尿病などが原因.


 昼間高血圧


 ・職場や家庭での精神的ストレス,身体的ストレスなどが原因.


 仮面高血圧


 ・非高血圧の10-15%,診察室血圧が140/90Hg未満にコントロールされて
  いる患者の9-23%にみられます.



 血圧日内変動


 ・高血圧診療では,血圧日内変動パターン(non-dipperriserdipperなど)
  や夜間血圧,早朝血圧,職場血圧などに対しても留意します.



 白衣高血圧


 ・高血圧患者の15-30%にみられ,高齢者でその割合が増加します.

 ・非高血圧(正常血圧,正常高値血圧,高値血圧)と比較して,脳心血管病
  イベントリスクが高いとされています.

 ・正常血圧と比較して,将来的な脳心血管病発症のリスクが高く注意が必要です.


   エビデンスの強さ・推奨度  A B C-2 D





 ■ 高血圧の管理・治療方針について           


年齢や合併症を問わず

 ・ 診察室血圧 : 13080Hg未満 を基本目標とします。

 ・ 家庭血圧(朝・晩の平均): 12575 Hg未満を目安とします。

   ただし、「めまい・ふらつき・腎機能低下・高齢で虚弱傾向」などが

   ある場合には、個別に目標値を調整します。

      「推奨の強さ1/エビデンスの強さ A/ 合意率 100%


 諸外国の治療目標
 アメリカ (AHA/ACC 2025) 
 ヨーロッパ (ESC 2024) 
  130/80Hg未満  
  120129Hgにコントロール




 ■ 血圧と生活習慣ついて                

生活習慣の改善は、治療中も重要とされています。

 体重管理


 
  ❑ 適正体重の維持 : BMI (体重[kg] ÷身長[m]2) を25未満にしましょう。



 運  動



  ❑ レジスタンス運動(スクワット、腕立て伏せなど)8
   ~10種類を24セット (1セット 8~15回)1
   20分程度が推奨されています。

  ❑ 有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、トレッド
   ミル、自転車エルゴメーター、エアロビクス、水泳)
    例1)毎日1回につき 30分以上が推奨されます。
    例2)1回につき10分以上継続し、1日40分以上、合計
       時間150~300分/週を実施します。


  ❑ 有酸素運動+レジスタンス運動の場合:有酸素運動を毎日
   30
分+レジスタンス運動を120分、週23回程度実施
   しましょう。




 飲  酒



  ❑ 大量飲酒は、高血圧や脳卒中、アルコール性心筋症
   心房細動、睡眠時無呼吸症候群、がんの原因にもな
   り、死亡率を高めます。

  ❑ 飲酒制限した場合、12週間で降圧が認められます。

  ❑ エタノールとして男性20-30mL/日以下、女性10-
   20mL/
日以下に制限しましょう。

  ❑ エタノール約2030mL とは日本酒1合、ビール500㎖、
   日本酒1合、焼酎半合,、ウイスキーダブル1杯、ワイン2杯
   に相当
します。




 喫  煙



  ❑ 加熱式たばこなどの新型たばこを含め、禁煙が推奨
  されています。





 寒  冷



  ❑ 冬(内外気温の低下)は、血圧上昇や変動、入浴時の
   死亡リスクが高いことが知られています。入浴後時
   は、脱衣所の室温調整に注意しましょう。




 睡眠時間



  ❑ 成人では6時間以上の睡眠が勧められます。

  ❑ 高齢者では8時間以上にならないことが推奨されて
   います。
 




 便  秘



  ❑ 「いきむ」は、血圧上昇により心血管イベントの引き金になりえます。

 


 ストレス



  ❑ 心理的・社会的ストレスによって高血圧発症リスク
   が2倍以上になるとされています。
 




 食塩摂取



  ❑ 塩分制限 : 減塩目標は6g/日未満です。

 
❑ 食塩以外の栄養素と食事パターン: カリウムを多く
   含む野菜・果物,低脂肪牛乳 ・乳製品などを積極的
   に摂取しましょう。降圧に有効なその他の栄養素も
   複合的に摂取出来るDASH食や、地中海食も勧められ
   ます、Na/K比の低下に努めましょう。K制限が必要
   な場合は例外です。

  ❑ 減塩しつつKを摂取するには

      ➢野菜350g/
      ➢果物200g/
      ➢低脂肪牛乳、乳製品」、緑茶、コーヒー

      などを組み合わせて摂取しましょう。




 ■ 血圧と降圧薬について                

【 高血圧症の治療薬 】

 ・Ca括抗薬,ARBACE阻害薬,利尿薬のなかから
  選択します.

 ・11回投与を原則とします(降圧が不十分な場合
  は12回).

 ・コントロール不良の場合は2-3剤を併用します.

 ・2剤の併用療法 :
     ARB/ACE阻害薬+Ca括抗薬.
     ARB/ACE阻害薬+利尿薬.
     Ca括抗薬+利尿薬

  適 応 禁 忌 慎重投与

Ca括抗薬

左室肥大・頻脈・狭心症 徐脈 心不全

ARB

左室肥大・HFrEF
心筋梗塞後・蛋白尿を伴うCKD
妊娠 K血症

ACE阻害薬

左室肥大・HFrEF
心筋梗塞後・蛋白尿を伴うCKD
妊娠・血管神経性浮腫 K血症

サイアザイド系利尿薬

HFrEF NaKの減少 痛風・妊娠
耐糖能異常

β遮断薬

HFrEF・頻脈
狭心症・心筋梗塞後

喘息・徐脈・褐色細胞腫 耐糖能異常・COPD
末梢動脈疾患



【 治療抵抗性高血圧症について 】

  生活習慣の改善+利尿剤を含む3剤の降圧剤(Ca拮抗剤,ACE阻
  害薬/ARB,サイアザイド系利尿剤)で目標まで下がらない状態.

  原因:食塩過剰摂取,肥満,飲酒などの生活習慣,服薬できてない,
  白衣高血圧,睡眠時無呼吸症候群,二次性高血圧(原発性アルドス
  テロン症など),腎機能低下,ストレス,薬の飲み合わせが悪いetc

  MR拮抗薬が治療抵抗性高血圧に対し追加薬として推奨されます.

   エビデンスの強さ・推奨度  A B-2 C D





 ■ 血圧と臓器障害ついて                


過敏性腸症候群
   ◇ 脳血管障害
過敏性腸症候群


  ❑ 脳心血管病再発予防には、収縮期血圧を130Hg未満に降圧することが、
   強く推奨
されます
      「推奨の強さ1/エビデンスの強さ A/ 合意率 100%



  Ca拮抗薬,ACE阻害薬,ARB,利尿薬を用いて治療します.


     降圧治療の対象 目標
(診察室血圧)
 目標
(家庭血圧)
慢性期
(発症1カ月以降)
脳梗塞(両側頸動脈,高度狭窄,脳主幹動脈閉塞なし)脳出血,くも膜下出血 SBP140Hg <130/80㎜Hg <125/75㎜Hg
脳梗塞(両側頸動脈,高度狭窄,脳主幹動脈閉塞あり・未評価) SBP140Hg <140/90㎜Hg <135/85㎜Hg



過敏性腸症候群
   ◇ 心疾患
過敏性腸症候群


心肥大



  ❑ 降圧治療で心肥大を退縮には、持続的/十分な降圧が必
   要です。

  ❑ 肥大退縮効果に優れる薬。

   RA系阻害薬(エナラプリル、イミダプリル、カプトリルなど)

   長時間作用型Ca拮抗薬(アムロジピン、ニフェジピン、アゼル
    ニジピン、シルニジピン、ペニジピンなど)



冠動脈疾患



  ❑ 心不全や脳卒中の予防に130/80 Hg未満のコント
   ロールが必要です。

  ❑ 動脈硬化による狭心症の場合の降圧薬

   内因性交感神経激作用をもたないβ遮断薬(ビソプロロー
   ル、アテノロール、メトプロロールなど)

   長時間作用型Ca拮抗薬(アムロジピン、ニフェジピン、
   アゼルニジピン、シルニジピン、ペニジピンなど)

  ❑ 攣縮性狭心症の場合の降圧薬
   Ca拮抗薬(ペニジピン、ニフェジピン、ジルチアゼムなど)




心筋梗塞後



  ❑ 標準的薬物療法

   ACE阻害薬(忍容性がない場合ARB) +β遮断薬の併用療法

  ❑ 重症左室駆出率低下例

   RA系阻害薬からARNIへ変更(36時間以上の休薬期間が必
   要)MR拮抗薬(腎機能障害時は、高K血症や腎機能に注意)

   ➢うっ血改善:利尿剤


心房細動



  ❑ 130/80Hg未満にコントロール。

  ❑ RA系阻害薬による心房細動発症予防効果は明確ではないが、 左室
   肥大・心不全を合併する患者における心房細動新規発症・再発の予
   防には有効であると考えられています。

  ❑ 抗凝固療法、心拍数コントロール、厳格な血圧コントロールが望ま
   しいとされています。


  ❑ 厳格な降圧治療は、心不全発症を予防します。



左室駆出力の低下した心不全(HFrEF) EF<40%



  ❑ 収縮期血圧を130Hg未満に降圧することが、強く推奨されます
      「推奨の強さ1/エビデンスの強さC/ 合意率 100%

  ❑ 標準的薬物療法

   ➢ACE阻害薬(忍容性ないならARB、効果不十分ならARNI)+β
   遮断薬+MR拮抗薬+SGLT2阻害薬の併用療法

  ❑ 降圧不十分な場合

   長時間作用型Ca拮抗薬(アムロジピン、ニフェジピン、アゼルニジピン、
   シルニジピン、ペニジピンなど)
を追加

   ➢RA系阻害薬からARNIへ変更(36時間以上の休薬期間が必要)
   MR
拮抗薬(腎機能障害時は、高K血症や腎機能に注意)、MR
   抗薬


左室駆出力の低下した心不全(HFpEF) EF≧50%



  ❑ 
130/80
Hg未満にコントロール

      「推奨の強さ1/エビデンスの強さC/ 合意率 100%

  ❑ 標準的薬物療法

   ➢ACE阻害薬、ARBCa拮抗薬、サイアザイド系利尿薬β遮断薬、

   ➢SGLT2阻害薬(ジャディアンス、フォシーガ)

  ❑ 降圧不十分例

   ➢RA(系統)阻害薬からARNI拮抗薬変更、MR拮抗薬




過敏性腸症候群
   ◇ 慢性腎臓病(CKD)
過敏性腸症候群


  ❑ 収縮期血圧を130Hg未満に降圧することが、強く推奨されます
      「推奨の強さ1/エビデンスの強さ A/ 合意率 100%


 
❑ 蛋白尿合併例 : 第1選択薬として、RA系阻害薬が推奨されます
      「推奨の強さ1/エビデンスの強さ A/ 合意率 100%


  ❑ 蛋白尿非合併例 : 第1選択薬として、RA系阻害薬、Ca拮抗薬、
  サイアザイド系利尿薬のいずれかが提案されます
      「推奨の強さ2/エビデンスの強さC/ 合意率 100%



   [RA系阻害薬] 
     エナラプリル、エナラプリル、イミダプリル、カプトリル、アラセプリルなど
 
    [長時間作用型ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬]
    アムロジピン、ニフェジピン、アゼルニジピン、シルニジピン、ペニジピンなど
 
    [サイアザイド系利尿薬]
     トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジドなど




【 血管疾患について 】

 ・大動脈解離:迅速な降圧,心拍数コントロールが必要です.

 ・急性期:収縮期血圧を100-120mmHg未満にコントロールします.

 ・慢性期:収縮期血圧を130mmHg未満にコントロールします.

 ・
胸部大動脈瘤:収縮期血圧を105-120mmHgに維持します.





 ■ 他疾患を合併する高血圧症について           

過敏性腸症候群
   ◇ 糖尿病
過敏性腸症候群


  ❑ 治療開始血圧:140/90Hg以上。


  ❑ 130-139/80-89Hgでは,生活習慣の修正による
   降圧を試みます(1ヶ月未満で)


  ❑ 診察室での収縮期血圧は130Hg未満、家庭血圧は
   125mmHg未満を目標とします。

  ❑ 推奨される薬剤:ARB,ACE阻害薬に加え,Ca拮抗薬,
   少量のサイアザイド系利尿薬。

  ❑ アルブミン尿,蛋白尿合併例:ARBACE阻害薬が優
   先されます。

  ❑ 脳血管病の発症および死亡予防には、130/80Hg
   コントロールすることが、強く推奨されます。

      「推奨の強さ1/エビデンスの強さB/ 合意率 100%  


  ❑ RA阻害薬、Ca拮抗薬、サイアザイド系利尿薬の使用が、
   弱く推奨されます。
      「推奨の強さ1/エビデンスの強さB/ 合意率 100%




過敏性腸症候群
   ◇ 肥満 / メタボリックシンドローム
過敏性腸症候群


  ❑ 食事療法や運動療法による3%以上の減量で有意な降
   圧効果が期待できます。

 




過敏性腸症候群
   ◇ 睡眠時無呼吸症候群(OSAS)
過敏性腸症候群


  ❑ OSASを合併する高血圧患者では,減塩・減量と並
   行して、持続陽圧呼吸(CPAP)療法などを行い、夜
   間血圧を含めたより厳格な降圧療法を行います。







過敏性腸症候群
   ◇ 高尿酸血症
過敏性腸症候群


  ❑ 高血圧に合併しやすく、腎機能低下や心血管トラブ
   ルと関連することが示唆されています。

  ❑ 尿酸値が7.0 /㎗以上の場合、肥満の是正、プリン
   体・果糖・ アルコールの摂取制限、有酸素運動などの
   生活改善が必要です。

  ❑ 血清尿酸値が8.0/㎗以上の場合、尿酸降下薬の開始
  を考慮し、血清尿酸値 6.0/㎗を目標とします。

  ❑ 降圧薬の選択

   利尿薬(サイアザイド系,ループ)やβ遮断薬は、尿酸値を上昇させます。
   Ca括抗薬,ARBACE阻害薬は尿酸値に影響を及ぼしません。
   一部のARB(ロサルタン、イルベサルタン)ARNI(エンレスト)は、尿酸値
    を低下(尿酸排泄促進作用)させます。
   尿酸降下薬の選択は,病型分類に基づいて行い,腎機能低下者では選択する
    薬剤や用量に注意を要します。新規キサンテンオキシダーゼ阻害薬は病型や
    腎機能低下の有無によらず有効な可能性があります.




過敏性腸症候群
   ◇ 気管支喘息
過敏性腸症候群


  ❑ 使用可能な薬: Ca括抗薬、ARB,少量の利尿薬、β
   1
選択性β遮断薬

  ❑ 使用不可の薬:β遮断薬(β1選択性β遮断薬は除く)
   β
遮断薬(カルベジロールなど)ACE阻害薬

  

  *)β1選択性β遮断薬とは、ビソプロロール、メトプロロール、
   アテノロールなど。




過敏性腸症候群
   ◇ 肝臓疾患
過敏性腸症候群


  ❑ 重症の肝機能障害では、β遮断薬(β1選択性β遮断薬
   は除く)αβ遮断薬(カルベジロールなど)、は肝硬
   変患者の消化管出血と死亡のリスクを低下させる可
   能性があります。

  ❑ RA系阻害薬は、肝臓の線維化を抑制する可能性し予
   後を改善する可能性があります。



過敏性腸症候群
   ◇ 女性
過敏性腸症候群


  ❑ 閉経前後より、急激に血圧が上昇する傾向がありま
   す。






 ■ 高齢者の高血圧症について               

✔ 忍容性のある場合の降圧目標は、収縮期血圧130 Hg未満を強く推奨。

✔ 精神・身体機能低下の有無により降圧目標値 : 個別に判断が必要。

      「推奨の強さ1/エビデンスの強さ A/ 合意率 95.5%



【高齢者に特徴的な病態/合併症】

  収縮期高血圧が、著しく上昇(血管の弾性低下)

  血圧変動が大きく、治療薬による有害事象が生じやすい。

  背景に応じて治療薬を検討(75歳以上)

  治療薬を1/2から開始し、段階的に増量。

  多剤服用は、有害事象発生リスク増大。

  治療薬の減量は、1剤ずつ。

  フレイルを有する場合、食事療法は食欲を減退させない範囲で。

  フレイルを有する場合、転倒リスクがに注意。



75歳以上の高齢者の「ADL」(Activity of Daily Living: 日常生活動作)によって、
降圧目標が変わっています

   カテゴリー1  カテゴリー2  カテゴリー3  カテゴリー4
  自力で通院可能 通院が要介助 外来通院が困難 エンド・オブ・ライフ
基本的ADL
食事,整容,
排泄,更衣,
入浴,移動,
階段昇降等
保たれている  保持~低下 低下  高度低下 

手段的ADL
買い物,金銭
管理,電話,
調理,外出等

 低下 高度低下 
         
目標血圧 診察室血圧
 130/80
未満
家庭血圧
 125/75未満
診察室血圧
 120~140
家庭血圧
 115~135
収縮期血圧
 120~150
家庭期血圧
 115~145

個別判断

目安収縮期血圧
140~160

その他 収縮期血圧(診察室) 120未満
収縮期血圧(家 庭)115未満
で減薬検討を考慮
 
減薬・中止検討
新規治療不可


 ■ エビデンスの強さおよび推奨度の強さについて      



 「高血圧治療ガイドライン2019」では、Minds ガイドライン作成の手引き
 2014
に基づき,下記のごとく全体的な"エビデンス(科学的根拠)の強さ"
 および"推奨の強さ"の提示が示されています.

エビデンス(科学的根拠)の強さ
 A 効果の推定値に強く確信がある
 B 効果の推定値に中程度の確信がある
 C 効果の推定値に対する確信は限定的である
 D 効果の推定値がほとんど確信できない
推奨度  
 1 強く推奨
 2 弱く推奨・提案する
 なし 明確な推奨ができない 




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