岡山市中区 内科|岡山市中区円山、内科、呼吸器科、消化器科、外科
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      いぼ(疣贅)
 
 


 ■ 原因・病態                      


 「HPV-1」というウイルスが,角化層の細胞に感染しておこります.裸足で活動する場所でうつる可能性が高くなります(プール,脱衣場,風呂マットなど)




 ■ ・疣贅(いぼ)のしくみ                 


 正常の皮膚



 表皮,真皮,皮下組織の層構造になっています.角質層は,表皮の表面に存在します.




 いぼ疣贅



 主に手のひらや足の裏にできるいぼをミルメシアといいます.ヒトパピローマウイルス1(HPV-1)が皮膚に感染しておこります.ドーム上に隆起し、中心がわずかに陥凹し,表面がザラザラ、ブツブツしています.多くは単発ですが,多発することもあります.子供の胼胝(たこ)や鶏眼(うおのめ)は珍しく、まず疣贅(いぼ)を疑います.



 ■ いぼ(疣贅)の症状                   

 多くは無症状ですが,徐々に大きくなります.やがて離れた場所にもうつり、数が増えていきます.通常は症状をともないませんが、大きくなると痛みをともなうこともあります. 

    




 ■ いぼ(疣贅)の治療方法                 


 数が少ないうちは比較的短期間で治りますが,大きいものや多発したものは治療に時間を要し,また他の人うつす可能性があります.したがって,できるだけ早く治すことをお勧めします.
発症部位・年齢や部位などを考慮して治療法を選択します(傷跡を残すような治療は避けることが望ましいとされています).また治癒までにある程度の時間を要することが多く,根気よく治療を続けることが大事です.



 ● 液体窒素による冷凍凝固


 液体窒素を用い、感染した角質とヒトパピローマウイルス(HPV-1)を同時に冷凍凝固します.通常1回の治療で治ることはなく,1週間毎にくり返し治療を続ける事が重要です.なかには数ヶ月を要することもあります.治療中にいぼ(尋常性疣贅)が小さくなってもウイルスが残存していると,再燃しもとの大きさに戻ってしまいます. また液体窒素は「-196℃」とドライアイス「-78.5℃」より冷たく,若干の痛みを伴います.したがって小さなお子様や痛みが苦手な人には難しい場合があります.


 ● 
ヨクイニンの内服

 
ヨクイニンとは,ハトムギの殻を取り除いたものからえられる成分です.内服により体の免疫力(抵抗力)が高まり,HPV-1を駆除する作用があるとされています.しかしその効果は弱く,局所療法(液体窒素療法など)が困難な場合(数が多い,顔のいぼ,扁平疣贅,子供のいぼ等)には適していると考えられます. 


 ● 
スピール膏


 スピール膏には肥厚した角質を溶かす作用があります。スピール膏を数日間貼り続けることでいぼの表面を軟化し溶解・除去する効果があります.しかしHPV-1の残存により再発することが多く、あくまで補助的な治療方法です.


 ● 
フェノール療法    (保険適用外)


  いぼ(疣贅)表面の角質をなるべく削った後,液状フェノール(強い腐食作用をもつ)を塗布します.数分間経過後,純エタノールで洗い流します.1週間毎にくり返し治療を続けると効果が得られます. 痛みのない治療であり,小さなお子様に適した治療法ですが,第1選択の治療ではありません.また顔や腕など皮膚の薄い部位には適応ではありません.


 いぼ(疣贅)は再発することが多く,いずれの治療法も、1回の治療で治るわけではありません.特に数が多い場合や大きな場合は,くり返し治療を続ける必要があります.いぼ(尋常性疣贅)は,治るまでに時間がかかりますが,必ず治る病気です.根気よく治療を続けるようにしましょう.



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